『ザ・クリスタルボール』(エリヤフ・ゴールドラット著)を読む

株雑談

とある店舗で店長を務める主人公がひょんなことから今までにない在庫管理の方法を発見し、同僚や上司を説得しながら地域店舗、会社全体へと広げていくお話です。

小説形式で売上と在庫の関係を理解することができ、読み物としてとても面白かったです。(しいていえば、海外の登場人物名を覚えるのが苦手で「この人誰だっけな」と感じることが多かったです・・)

内容としては、

「どの商品がいつ、何個売れるか正確な情報は分からない。そんな中、店舗あたりの在庫を増やすのではなく(店舗で奪い合うのではなく)、補充のスピードをあげる(全体の最適化を考える)ことで販売の機会損失を防ぐことができる。流通(サプライチェーン)の仕組みを整えることが売上と利益を最大化するための鍵である。」そんな学びを得ることができました。

この本を読んで、小売りの多店舗展開をする上で経営者の腕(仕組みづくり)がとても大事なのだと改めて実感しました。

単に「店舗が増えているか」だけではなく、「全体最適をどう作ろうとしているか」まで含めて判断することがこのタイプの多店舗展開型企業の実力を見抜くために必要なことなのだと感じます。

自分の保有銘柄で言うと、ダブルエーがこの本と最も関係しそうです。ダブルエーは、中期経営計画で2023年~2026年の間に売上CAGR14%ながら営業利益はCAGR50%を掲げています。

もともとSPAで生産から販売まで一気通貫体制が整っているのがダブルエーの特徴ですが、店舗とオンラインの補完関係、物流の洗練によるサプライチェーンのバージョンアップが今後の発展に大きく影響しそうです。

本ではサプライチェーンが改良されることで利益率が急上昇していましたが、ダブルエーも同じ絵を描けるか要注目です!

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