ネクステージ23年11月期2Q決算 さすがの経営力に脱帽です!

銘柄分析

ネクステージの2Q決算がありました。今期の業績予想には引き続きビハインドしていますが、1Qから見事に復活し経営力の高さを見せつけた格好です。

2Q決算の振り返り

2Q累計で売上高+26%(進捗率46%)、営業利益-13%(進捗率32%)、純利益-9%(進捗率33%)となりました。利益以下は前年度比マイナスで見栄えは良くないかもしれません。

しかし、2Q単独で見ると過去最高の営業利益62億(1Qは17億)とV字回復しています。主要KPIである販売台数は前期比+37%、買取台数は+43%、車検台数は+31%、収入保険料は+27%とどれも好調です。

また、本部主導による販管費の抑制も効果があり、営業利益率は5.5%まで上昇しました。

出店計画は下半期に計画していたSUVLAND、UNIVERSEの2店舗が白紙になりましたが、併設の買取店が当初計画から+2店舗となり、外部環境の変化やネクステージ全体の戦略に沿った形に修正されていて問題ないと思います。

注目ポイント

中古車価格の下落に伴う1Qの業績悪化、そこでのテコ入れ策発表から2Q決算に注目していました。2Qでは高価格車から低価格車への在庫の入れ替え、買取の強化、回転率の向上など様々な施策が実行され、見事に効果がでたなという印象です。

注目ポイントとしては、まず「利益率の向上」が目につきます。1Qの1.5%→2Qは5.5%です。低価格車に在庫を入れ替えているため売上の伸びは抑えられていますが、一台あたりの利益はしっかり確保し、23期通期目標の5%を超える結果となりました。

数字として結果がでたことはもちろんですが、「有言実行」の経営は株主として会社への信頼感につながります。ネクステージの強みである経営陣の的確な判断と現場の実行力が改めて証明され、良い決算だったと思います。

次の注目ポイントは、「キャッシュフローのプラス転換」です。中古車販売はどうしても多店舗展開しようとすると、新規出店の準備、在庫の獲得などで先行費用が発生します。ですが、ネクステージは商品リードタイムの短縮、平均単価の引き下げによりキャッシュフローをプラスにもってきました。

キャッシュフローに関しては6月発行の「統合報告書」でも触れられており、非常に重要なテーマであるように感じます。ネクステージ含む大手中古車販売店は、これまで借入や増資によって規模を拡大するのが定石でした。しかし、中古車販売店でも「増資を伴わずに成長できる」新しい局面に入ったのではないかと思います。

最後に「既存店」の販売台数・買取台数・車検台数の増加です。既存店が好調ということはビジネスがしっかりと顧客に響いている証です。また、販売台数増加率(1.7%)以上に買取台数増加率(5.4%)、車検台数増加率(21.4%)が伸びているのが特徴的です。ネクステージが標榜している生涯取引の推進が順調にいっている様子が伺えます。

投資判断

通期業績が未達になる懸念もありますが、長期的な見通しが良好になったおかげで株価は決算後にグングン上昇しました。(個人的には、購入から1か月足らずで60%増加です!)

本来は強気の継続保有でいきたいところですが、さすがに急激な上昇が気になり一部売却しました。(売却後さらに株価が上がった点は一旦忘れます)自分のPFで現金余力が少なくなってきた影響もあり、全体のバランスを見た格好です。

しかし、やはりネクステージは面白い!残りの部分はしっかり継続保有して、応援していきたいです!

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