無印良品は仕組みが9割(松井忠三著)を読む。

株雑談

ネクステージへの投資→N-BOOKという業務標準化マニュアルの存在→社外取締役に松井忠三氏がいる→松井氏が無印良品時代に開発したのがMUJIGRAMということで、その本を読むことにしました。

2013年発行と少し古いですが、「業務標準化マニュアル」はなぜ必要で、どのように運用しているのかの一端を知ることができました。

自分が気になったのは、「MUJIGRAMを作るのは、まずそれを使う人であること。『顧客視点』と『改善提案』でスタッフの能動的なアクション(育成)を促し、本部と精査することで会社全体の成長(仕組みづくり)につなげる」というマニュアルづくりの根本的な考え方です。

本書でも触れられていますが、マニュアルづくりのマイナスイメージは「画一的で人間味がなく、上からの指示が一方的に示されているもの」ということです。

しかし、無印良品のマニュアルづくりは常に意見を出し合い、改善していく(それを新人に教育することで、無駄が減り、正しい努力が早期の成長へとつながる)ことで会社自体を成長させる狙いがスタートからありました。

マニュアルづくりに難色を示す人たちには、あえてマニュアルづくりに積極的に参加させることで、結果的に大事にしてくれるようになるというテクニック(?)も披露されていました。

無印良品でMUJIGRAMが成功したのは、マニュアルを作ろうとした松井氏のマニュアルに対する考え方が根底にあったからこそだと感じました。(単純に「仕事のやり方を統一しよう!」という心意気だけで成功しない)

ところで、ネクステージの「統合報告書」で経営陣と現場の両方から「N-BOOK」というワードが出てきているのは、そんな松井氏の考え方がネクステージにも浸透してきているからではないかと思いました。

ネクステージは他の大手中古車販売店に比べて、経営陣の的確な判断や現場が同じ思いで実行できる組織力に競争優位性があるのではないかと思っているのですが、それがどこからきているものなのか考える良いきっかけになる本でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました