新たな競争優位性!?きずなHDの葬儀ポータルとの付き合い方(1)

銘柄分析

先日発表された5/23期3Q決算より、きずなHDの巧みな葬儀ポータルとの付き合い方が見えてきたので考察していきたいと思います。まずは、きずなHDと葬儀ポータルの関係性の確認です。

葬儀会社と葬儀ポータルとの関係性

葬儀ポータルは、主に低価格帯の葬儀を希望の方に葬儀会社や場所を紹介しています。ポータルサイト運営会社が葬儀を執り行うのではなく、葬儀会社と顧客の仲介をしています。

主な葬儀ポータル

ポータルサイトは葬儀会社の選び方が分からなかったり葬儀価格が心配だったりする顧客にとっては便利である一方、一律価格・低価格な葬儀をうりに集客するため、葬儀会社にとっては画一的な葬儀しか提供できず収益を圧迫してしまう側面もあります。

きずなHDも22/3期 3Q以降、葬儀ポータルとの関係性が強まってきています。葬儀件数は増えるものの、葬儀単価が下落傾向にあるきずなHDには葬儀ポータルとの関係性について心配する声が多くなってきています。

そんな中、きずなHDは葬儀ポータルを『「パートナー」と位置づけ、自社集客(中~高価格帯になりやすい)とのバランスをとっている(ので大丈夫)』と公式見解を出しています。

とはいえ、「今後もますますポータルサイト経由の葬儀が増えるのではないのか(葬儀単価下落)」「ポータルサイトから他社に流れ、葬儀数自体が減少するのではないか(売上の減少)」と懸念する株主は多くいます。(私もその1人です)

葬儀ポータルの割合は?

では実際に、きずなHD(家族葬のファミーユなど)が執り行った葬儀のうち、何%がポータル経由なのか見ていきましょう。

およそ7%~10%がポータル経由だと分かります。

もう少し細かく見ていくと、23/5期2Q時点では9.3%まで上昇して「幅広い顧客層にリーチするためポータルサイトとの協業を推進。~あと数ポイントの上昇で落ち着くと見立てている」と説明がありました。

しかし、実際には3Qでは7.3%と低下しています。なぜ上昇予想から突然低下したのでしょうか。この部分が気になり、なぜ減ったのが考えてみました。

そこで思い至ったのが、「3Qはポータルの割合を意図的に減らしたのではないか」という仮説です。

(2)に続く。

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