投資する前に見る6つのチェック項目

投資方針

年率15%成長を目指す私が投資する前に確認する6つのチェック項目を紹介します。この6つを確認することで、銘柄への理解を深め、損をするリスクの管理に努めています。

成長性は15~20%程度あるか

私は年率15%ほどの資産運用を目指しています。この目標を達成するには、株価はEPS×PERで求めることができ、PERは一定(PERは人の時々の評価によって変わるため上がることには期待しない)とすると、EPSが年率15%ほど成長する銘柄を選ぶ必要があります。

ところで、EPS(1株当たり純利益)が15%ほど成長していくのが望ましいですが、特別利益や損失、税金関係でブレることもあるため、自分は売上成長率(または営業利益成長率)を主に成長性の指標としています。

売上成長率が15%の銘柄は一般的にグロース株に分類されますが、グロース株でも1年で50%増や2倍になる銘柄は狙わないようにしています。このような銘柄は複数年にわたって成長ペースを維持することが難しく、PERの上げ下げが激しくなるリスクがあります。

また、成長余地(市場の大きさ)も検討します。ニッチ市場の方が大手が参入してこないという利点がありますが、ある程度マーケットが大きい(そこで拡大する力がある)方が複数年にわたって成長でき評価できると考えています。

自分は売上成長率が20~30%なら◎、15~20%なら〇、10~15%なら△~〇と判断しています。

利益率の改善が見込めるか

「利益率が改善している」ということは、何かしらその銘柄の強みが発揮され始めている兆候と捉えています。規模が拡大して効率化が図られただとか、利益率が良い商品が多く売れるようになっただとか、利益率が改善している企業は総じて上手くいっている会社であることが多いです。

先ほどPERは一定と考える(PERの高まりに期待しない)という話をしましたが、利益率が改善されるとPERはあがる(少なくとも下がる確率は減る)傾向にあるため、リスク管理の観点からも「現在よりも利益率が改善される見込みがある」銘柄を選ぶようにしています。

また、利益率の改善余地が大きいと売上成長率が多少低くてもEPSが伸びる可能性があります。それゆえ、売上成長率が10%程度でも投資候補から排除せず、あくまで売上と利益率の成長バランスを見て判断するようにしています。(売上20%増、利益率変わらずのA社より売上10%増、利益率0.1%増のB社の方がEPSは伸びる)

利益率が将来的に2倍程度改善される可能性があるなら◎、少しずつ改善される可能性があるなら〇、変わらない(低くもならない)なら△とします。

競争優位性があるか

競争優位性があると、競合他社が参入してきても、利益率を落とさず複数年成長できる可能性が高まります。競争優位性を生む要因は、ネットワーク効果、コストの優位性、法の規制、ブランド力・・様々あります。

競争優位性がある企業は、経営者の目の付け所が良かったり、競争優位性をより高める戦略が練られていたりと独自性が発揮されている企業なので、それを理解・応援する過程が単純に楽しいですね。

株価は外部環境によって理不尽に下がることもありますが、競争優位性を理解できていると「また絶対戻ってくるはず!」と心理的にぶれることなく保有することができます。

会社(社長)は投資家目線で信頼できるか

投資家は会社が発表する決算や説明資料、中期経営計画などから判断し投資するかを決定します。どんなに理解しようと努めても、内部にいるわけではないので完全に理解することは不可能です。

そこで、「投資家目線」で会社(社長)を信頼できるかは極めて重要な要素です。会社を興したストーリーや過去に発表した業績目標を達成できているか、マイナスなことが起こった時も原因と今後の対策を含めて納得できる説明があるかなどが判断材料になります。

「社員にとってはいい人そうだけど、イマイチ業績目標は信頼できないな」という時は△~〇、「過去の発言や目標に責任をもって、確実に実行している」場合は〇~◎で判断しています。

単発の売上がメインの会社よりストックビジネスの方が業績目標を達成しやすいなどもあるため、あくまで「投資家目線」で信頼できるか、といった基準になっています。

バリュエーションは適切か

成長性が15~20%ある銘柄で、おおむねPER15倍以下なら大丈夫だろうと判断しています。一応、競合他社のPERも参考にしますが、銘柄ごとに細かな状況は違うため、PER15倍以下を目安にしています。

ただし、成長性が明らかに見込まれるだとか、投資期だから少しPERが高くても大丈夫だろうだとか、一概に15倍以下に限定しているわけではありません。

自分は株価=EPS×PERで、EPSの上昇に期待して投資しているので、要は買った時のPERと2~3年後のPERが同じであればOKというスタンスでいます。

銘柄特有のリスクは許容できるか

最後に、銘柄ごとに何がリスクとなりえるか考え、「これくらいのリスクは許容できる」と判断した場合に投資する(または自分ポートフォリオ内でどれくらいの割合にするか決める)ようにしています。

増資する可能性はあるか(増資したとしてそれ以上の成長を期待できるか)、新規出店は予定通り進むか、単価が下がらないか、災害によってどれくらいダメージを受けるか、金利の変化に対応できるか・・・銘柄ごとにリスクとなりうる事柄は違うので、1つ1つ確認してから最終判断するようにしています。

まとめ

まとめると以下のようになります。

購入前の6つのチェック項目
①成長性は15~20%程度あるか
②利益率の改善は見込めるか
③競争優位性は感じられるか
④会社(社長)は投資家目線で信頼できるか
⑤バリュエーションは適切(目安はPER15倍以下)か
⑥銘柄特有のリスクは許容できるか

すべてが〇でないといけないわけではありませんが、△が2つ以上ある場合は注意するようにしています。この6つのチェックを行うことで最高の銘柄を選び抜けるわけではありませんが、「大損することはないだろう」と安心することはできるような気がします。

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