グッドスピードを購入

銘柄分析

投稿の順番が前後しましたが、グッドスピードを購入したので理由を記します。

グッドスピードの基本情報

・中古車のSUVに特化し、MEGA店舗(2000坪以上、200台以上展示)を出店中

・買取や整備・板金に注力し、利益率の改善に寄与

・先行投資がかかり、自己資本比率9%程度と低い

購入前の6つのチェック項目判定
①成長率は15~20%程度あるか
②利益率の改善は見込めるか
③競争優位性はあるか
④会社(社長)は投資家目線で信頼できるか
⑤バリュエーションは適切か
⑥銘柄特有のリスクは許容できるか

グッドスピードの成長性について

グッドスピードはMEGA店舗の出店に応じて、中古車販売台数が増えて売上が拡大します。2022年11月に中期経営計画が発表され、23年に+33.3%、24年に+36.3%、25年に30.9%と高い売上増加目標が示されました。

根拠となるMEGA店舗は現在9店舗ですが、23年に4店舗、24年に5店舗、25年に5店舗新規出店する計画です。新規出店するためには1年以上前から用地を確保する必要があるため(準備期間が長い)、出店自体は順調に進む(ことが確認しやすい)と思います。

中古車業界は市場が大きく、年間268万台、販売店は28000店以上あると試算されています。そんな中、グッドスピードの販売台数シェアは0.6%です。大手の寡占化(グッドスピード、ビックモーター、ネクステージ、ガリバーなど)が始まった段階で、成長余地は大きくありそうです。

グッドスピードの利益率について

グッドスピードの営業利益率は1.8%と非常に低いですが、今後は0.5%ずつ改善させていく計画です。

MEGA1店舗の年間販売台数はある程度一定ですが、その店舗で購入した顧客数は年々積み重なっていくため、板金・整備や車検、買取数を増やしていくことで1店舗当たりの利益率をじわじわ改善していくことが可能です。(そのため販売時の接客を通じていかに顧客の囲い込みができるかが重要)

先行しているネクステージの営業利益率も規模を拡大していく中で少しずつ利益率も改善していったことから、グッドスピードもそれにならって取り組むことが大事です。

グッドスピードの競争優位性について

グッドスピードはSUVに特化しているため、SUVを求める顧客にとっては選択肢が豊富である、グッドスピード(販売者側)はSUVへの知識や相場の変動に敏感に対応できるのが絶対的な強みです。

また、全国に点在する小規模の販売店に比べて、在庫が多く、整備工場も併設している点が競争優位性になります。そもそも中古車はカーセンサーやグーネットなどの検索サイトで顧客の目に留まることが重要なので、良い中古車を多く持てる大手の方が有利と考えられます。

良い中古車を多く持つ(在庫を多く持つ)ことは、土地や運転資金の確保など多くの先行投資が必要になります。そのためグッドスピードには常に増資の可能性が付きまといますが、増資ができる環境にあること自体が競争優位性にもなるということです。

グッドスピードの会社は投資家目線で信頼できるか

昨年度売上は未達だったものの、営業利益は達成できたことから、ある程度信頼できると思います。グッドスピードはIRが充実しており、四半期ごとに決算動画も出していることから個人投資家には嬉しい限りです。

一方、どうしても増資が必要になるのは上に書いた通りですが、ワラントを実施したことから株価は低迷しました。会社的には「それがベストだった」(と言うしかないでしょう)という説明がありましたが、今後はそれ以外の方法で資金調達を進めてほしいと思います。

バリュエーションについて

売上成長率が20~30%見込めるのに、購入時のPERは13倍程度と低い状態でした。中古車販売という不人気業種であること、財務の悪さ(自己資本比率が9%程度)が影響していると思われます。

(その後、23年9月期第一四半期の売上の低迷、赤字への転落があり、PERは8倍まで落ち込みました)

しかし、仮に25年の中計目標を達成したとすると現在の株価は非常に割安です。増資が行われ20%希薄化したとしてもPERは1ケタ台です。グッドスピードに関しては、目先の株価に捕らわれず、持ち続けることこそが大事だと考えています。

グッドスピードのリスクについて

グッドスピードのリスクは自己資本比率の低さ、増資の可能性です。

今後も新規出店を続けるために、借入や増資が確実に必要になります。仮に増資が行われ希薄化が起こったとしても、グッドスピードにはそれを上回る高い成長率が期待できます。現に先行するネクステージも増資を繰り返しながらも株価は長期的に見ると大きく上昇したため、グッドスピードも大丈夫でしょう。

次に、中古車価格の変動です。

中古車価格が高い時に仕入れ、低くなったときに販売すると利益は当然少なくなります。(現状、この点が心配されている)なので、在庫として長く持つことよりも、売れないならオークションに出すという在庫回転率が大切です。グッドスピードはSUVに特化しているため、この部分の知見もあるはずです。一時的に利益が落ち込むこともあるかもしれませんが、だんだんと洗練されていくことに期待しています。

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