年率15%成長を目指す私が多店舗展開型企業に投資する理由

投資方針

私は多店舗展開型企業(店舗や施設数を増やすことで売上を伸ばしていくタイプの企業)に好んで投資しています。1年で50%増や2倍を狙うのは難しいですが、年率15%を複数年で狙うなら再現性のある、手堅い投資になるのではないかと目論んでいます。

理由①再現性があり、年率15~20%成長を狙える

多店舗展開型企業は、業種は違えどどれも似たパターンで成長していきます。1店舗で採算が取れるビジネスモデルを作り、2店舗・3店舗・・と事業を拡大していきます。当然、店舗を増やすためには先行投資(人や土地)が必要ですが、投資した分だけ利益があがるようになります。次第に既存店舗の利益で先行投資分が吸収できるようになり、利益成長も可能になります。(そしていつか成長限界に達し、成長率が低くなっていってしまうのですが・・)

株価=EPS×PERで、PERを一定とするなら、株価はEPSの増加分だけ上昇することになります。多店舗展開型企業は先行投資でEPSが伸びづらい時期がありますが、売上は店舗の増加に合わせて上昇し、やがて利益(EPS)も付いてきて株価上昇が見込めます。

自分は年率15%の資産運用を目指しているので、少なくとも売上(店舗拡大スピード)は15~20%増を達成できる銘柄に投資することになります。店舗を急激に伸ばすのはリスク(資金繰りの悪化やサービス品質の低下)がありますから、結果1年で50%増や2倍の株価を目指すのは難しいですが、15%程度なら比較的無理なく成長できる範囲です。投資する(買う)タイミングを間違えなければ手堅い投資になりそうです。

理由②同じ戦略を繰り返し、複数年成長(利益率も改善)できる

多店舗展開型企業は何か新しい戦略(商品や顧客開拓)を生み出さなくても横展開することで事業の拡大が見込めます。ヒット商品を1つ生み出すには大変な労力と運も必要になりますから、同じ戦略を繰り返すだけで事業を複数年成長させられる多店舗展開型企業に投資することは安定感があります。

また、多店舗展開型企業は少しずつですが利益率改善が期待できます。店舗数が2倍になっても本社経費が2倍になることは通常ありません。むしろ「規模の経済」によって仕入れ価格を抑えたり、流通を合理化させたりして利益率の改善が期待できます。ただし、基本的には労働集約型なのでネットビジネスほど劇的な利益率改善は期待できません。

ところで、何店舗まで拡大できるかは、業種やビジネスモデル(人口の少ない地方でも展開できるか、海外展開できるか)によって様々です。利益率を落とすことなく、現状のペースを保ってどこまで店舗を拡大できるのかは投資家が企業ごとに見極める必要がありそうです。

年率15%成長を目指すためには、投資期間を中長期にすることが合理的です。多店舗展開型企業は、先行投資により利益(EPS)が圧迫される年度がありますから、なるべく長く投資することで期待値を目標(年率15%)に収斂させることができるはずです。自分の投資方針として「株価ではなく企業の中身を見て投資したい!」という思いがありますから、その点からも多店舗展開型企業に投資するのは理にかなっていると感じています。

理由③心理的な安心感がある

決算の数字が予想より悪いと株価が急に低下することがよくあります。そんな時、IT系企業に投資していると「もうだめなんじゃないか」と株式市場も自分自身も疑心暗鬼になりがちです。

しかし、多店舗展開型企業だと「今は先行投資で利益が伸びづらいけど、店舗数が増えているからいずれ回復する」と比較的落ち着いた心理状態を保てます。(通常、店舗を新規出店するには半年から1年以上かかるので、そもそも会社の計画予想が外れにくいということもありますが)

理由②でも述べたように、なるべく長く投資期間をとることが結果的に期待値通りの結果(平均15%成長)に結びつきやすいですから、多店舗展開型企業に投資することは心理的にも有効のような気がします。

株価の変動を追いかけるのではなく、いかに会社を理解できるか(現在、企業は成長段階のどこにいるのか把握する)が、投資する鍵になるということです。

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